2020年12月16日、CanaanはK210後継の第2世代AIチップ「K510」が量産段階に入ったと発表しました。
K510の出荷は2021年前半の予定だと説明されています。
2020年12月に量産マスクをテープアウトしたと想定すると、チップが完成するのは21年3月頃でしょうか。
世界的な半導体不足で納期が伸びる可能性もありそうです。
K510を搭載したマイコンキットの発売は21年夏頃になるかもしれません。
K510のスペック
- 演算性能は最大3TOPS(K210の3倍相当)
- 消費電力は約3W(K210と同水準)
- TensorFlow完全互換
- 28nmプロセス(K210と同じ)
K210はエッジAI/IoT用途に最適な性能・消費電力・コストを実現したSoCでした。
K510はK210の特徴を引き継ぎ、機械学習用途の汎用性と性能を強化したコンセプトのようです。
K210の「KPU」を置き換える「GNNE」というCanaanが独自開発したニューラルネットワークエンジンが目玉です。
K510の登場でエッジAI/IoTがますます盛り上がっていきそうです。
ソース:
Canaan社 ニュースリリース(2020/12/16)
Canaan社 2020年度Q3決算説明会(2020/11/30)
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当初、K510は2020年前半に量産される予定でした。新型コロナウィルスで仮想通貨採掘機の需要が乱高下した影響もあり、開発が遅れたのかもしれません。
K510後継として第3世代12nmプロセスのチップも予告されています。